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NHKドキュメンタリー「バレエの王子になる」放送後インタビュー:ミハエル・バーキディジャ(ミーシャ)編


6月キャサリン宮殿で行われた卒業式

©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой. Photo: Andrew Lush

ワガノワバレエアカデミー卒業、マリンスキーバレエ団入団、

ミハエル・バーキディジャ(ミーシャ)NHKドキュメンタリー「バレエの王子になる」

放送後インタビュー

日本では9月上旬より、BS1で密着ドキュメンタリー番組「バレエの王子になる」が放送され、その後も11月下旬に地上波で再放送、多くの反響を呼び、その後NHKワールドでは英字幕を入れ世界中に配信された。バレエを愛する人だけではなく、世界の多くの人たちに感動と希望を与える番組となった。2回目は他の出演した生徒よりも2歳若い、ツィスカリーゼ校長より「10年に1度の人材」と言わるミハエル・バーキディジャ(ミーシャ)さんに番組を観ての感想を聞くことができた。(2019年11月31日)

ミーシャさんは、米国人の父とロシア人の母を持ち、米国シカゴで生まれた。本格的なバレエトレーニングはカナディアン・ナショナル・バレエ・スクールに通い、その後ワガノワ・バレエ・アカデミーに編入、ツィスカリーゼ校長のクラスに選ばれた。2018年10月に行われたワガノワ・プリで優勝し、2019年3月にモスクワで開催されたロシアバレエ大会でも見事優勝を果たした。同年6月にアカデミーを卒業し、その後すぐにマリンスキー・バレエ団の一員となった。

J = J News UK

M = ミハエル・バーキディジャ(ミーシャ)

J: 日本では9月にBS1でワガノワ バレエ アカデミーのドキュメンタリー番組が放送され、4人の男子生徒の一人として紹介されましたが、放送を観てどのように思いましたか?

M: 日本のテレビ局がツィスカリーゼ校長とその生徒たちのドキュメンタリー番組を作ると聞いた時はとても嬉しかったです。特に2019年1月はワガノワバレエアカデミーの生徒の一人として日本へ公演に行き、一生忘れられない素晴らしい経験と思い出を作りました。それもあり、日本の番組に出演できたのはとても光栄です。

ドキュメンタリーは本当に素晴らしい番組に仕上がっていましたが、ロシア語から日本語、又は英語への訳が間違っている箇所もあり、それには少々がっかりしました。特に僕のインタビューでは訳が正しく表現されていないので、視聴者に間違った印象を与えるのではないかとも思いました。その他には学校の名前、ツィスカリーゼ先生の名前の発音なども微妙に違います。それはアロンやマルコも同様に言っていました。

J: このドキュメンタリーは学校のありのままを見せていたと思いますか?

M: 番組では本当の日々の学校の生活をよくとらえて、あのように放送されて満足です。

J: 番組の中で自分が語った事の他に何か伝えたいことはありますか?

M: 全てプロフェッショナルにまとめられていて楽しく見ることができました。ただ翻訳だけが残念です。1つ1つの言葉を訳すのは確かに難しいですが、微妙に違うニュアンスで全体の文の意味合いが変わってきてしまいますから。

J: ツィスカリーゼ校長はインタビューでバレエの世界では自分の努力と情熱のみ、コネも何も通用しないと語っていましたが、本当にそう思いますか?

M: はい、校長の言う通りだと思います。彼はこの世界に生き、成功してきた人であり、僕たちにも成功してほしいと思っています。この過酷な道を突き進むのに、もし情熱や意欲がなかったら成功はしないでしょう。

J: この撮影がされたのは8年生(最終学年)という一番大事な時期に数ヶ月間行われたわけですが、卒業試験、バレエ団のオーディション、卒業公演リハーサルなどには精神的に影響はなかったですか?

M: ニコライ校長は多くの新しい経験や影響を僕たちに与えました。例えば、日々異なる取材班が校長を撮影していて、最初はそれに違和感がありましたが、徐々に慣れていき、自分たちもプロのダンサーとして撮られることが常に当たり前の状況でなければいけないと教えられました。

J: 3年間のワガノワ バレエ アカデミーでのトレーニングを終えて、今、思うことは何ですか?

M: このアカデミーで学んだ3年間を振り返り、よく自分がこの学校でやってこれたなっと思います。本当に毎日がハードなトレーニングでした。でもやはり多くの素晴らしい人たちに恵まれて自分のやっていることも大好きで、楽しく過ごせました。時間は過ぎ去ってしまったんですが、僕の中には一生忘れられない思い出が詰まっています。学校の全ての人たちに感謝したいです。

J: ワガノワの先生たちへメッセージをお願いします。

M: 全ての先生方、自分たちの時間を割いて僕をトレーニングしてくれて、本当に感謝しかないです。

J: 今回番組を観てファンになった人たちへのメッセージをお願いします。

M: 楽しく番組を見て頂けたら幸いです。多角度から僕たちのクラスをよく映し出していたと思います。他にも番組では紹介しきれていない学校や個々の生徒の様子などありますが、全てを見せるのは難しいですよね。

J: 現在(2019年11月31日インタビュー)マリンスキーバレエ団でプロのダンサーとしてどのような感じですか?

M: 今シーズンは順調に始まりました。ただ9月中旬に背中を痛めてしまい、ちょっとずつ回復しています。『白鳥の湖』のトリオでデビューして以来、まだステージに復帰していません。来年1月中旬には戻れると思います。今はただ完治することに専念します。

2018年10月ワガノワプリ出場

©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой. Photo: Andrew Lush

2019年3月モスクワで開催されたロシアバレエ大会出場

©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой. Photo: Andrew Lush

2019年5月ワガノワバレエアカデミー留学生出演のガラパフォーマンス

©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой. Photo: Andrew Lush

2019年6月モスクワで行われたライブ放送バレエワークショップに

ツィスカリーゼ先生と生徒8人が参加

©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой.

2019年6月卒業公演「パキータ」 ©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой.

2019年6月卒業公演「せむしの仔馬」より海の王国

©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой.

2019年6月キャラクターダンス試験後 ©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой.

2019年6月クラシックバレエ試験後 ©️Академия Русского балета имени А.Я. Вагановой.

2019年6月キャサリン宮殿での卒業式後、ツィスカリーゼ校長を囲み、

ミーシャ、マルコ、アロンとその家族 ©️J News UK.

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